「トリガーを引く時に感じるのは、銃の反動だけだ。」
国家の安全保障に関わる理由および現在従事している任務の性質により、Nøkkの記録はNATOの機密情報として管理されている。だが、その情報がシックスに対し開示された。Nøkkはセナボーの下士官学校へ入った後、デンマーク陸軍士官学校に入学し、中尉へと昇格してから卒業した。4ヶ所への配備を経験する中で、さらに特殊任務訓練を受けた彼女は、秘密作戦、戦闘捜索救難、直接行動、特殊偵察、極地戦闘、高度突入作戦の技術を身に着け、猟兵中隊への入隊を果たした。その後はアフガニスタンおよびイラクで従軍し、主に単独での敵陣潜入任務を行っている。局地攻撃による反乱勢力排除によって表彰を受けた実績を持ち、さらにエリック・“Maverick”・ソーンの居場所を突き止め、その情報を部隊に伝えた。
Nøkkは仲間のオペレーター以外には決して素性を明かさず、潜入任務のスペシャリストとしてNATOの作戦局から推薦を受けレインボーチームに加わった。
Nøkkの素性が分かるとあって、私は子供のようにはしゃいでその機密情報に目を通した。謎めいた存在には心惹かれるものがあり、その真相は期待に応えるものだった。万一外部に漏れようものなら大きな問題になりかねない。そのためNøkkの素性に関する情報は厳重に扱われている。彼女の父親が誰なのか。それを知らなかったら、親子として似た部分があるとは到底思い至らなかっただろう。真実を知ったら、きっと驚くはずだ
Nøkk自身はそのことをどう思っているのか、そのことが彼女の人生にどんな影響を与えているのか。その辺りに興味がわいた。本人はそのことをあまり大げさに考えたくないようだったが、彼女の人物像を掴むのに十分な情報は得られた。Nøkkは母親に育てられ、2人は親友のような仲だったらしい。互いを守ろうとする絆は相当なものだ。彼女は自分の父親とその家族のことを把握していたが、向こうが彼女のことを知るのは少し後のことだった。彼らはNøkkに良い暮らしを与えたいと考えたが、スキャンダルになることを恐れ、家族に迎え入れることはしなかった
母親に対するNøkkの愛情は非常に深い。だから彼女が父親とその血筋に敬意を抱いていることは意外だった。反感を抱いてもよさそうなものだが、Nøkkは女王や国やその傘下にある全てのものに対し、黙々と仕えている。親を敬うその態度は、自身の安全のためというより、部隊や国のためを思ってのことだ
秘密を守り正体を隠し通すNøkkは、優秀な潜入員となった。彼女はとある任務に関わっている最中なのだが、幸いにも現在は「服役中」ということになっている。この状況なら信頼を築きつつAlibiやBanditに並ぶ優秀な人材と任務を共にできるというわけだ。Nøkkがレインボーチームにうってつけの存在であることは、間違いないだろう。時間の許す限り、その力を存分に発揮してもらいたいところだ
– DR.ハリシュヴァ・パンデー