「俺はダイバーなんだ。強化ガラス越しに危険を目の当たりにするのには慣れてる」
医師の家系で育ったジェンソンは、その伝統に反して米国海軍に入隊した。少年時代のボーイスカウトや米国海軍士官候補生(ブルーエンジェルス)としての経験が、国に尽くし世界を見るという彼の願望を強固なものにした。高等教育を受けながら幅広いスキルを学べるという軍の環境は、彼の冒険心を満たす理想的な環境だった。軍での最初の任務を終えたジェンソンは、最終的な目標をNavy SEALsの一員になることに定める。彼はその目標に向け、私生活においてもエベレストを登ったり、国内のセーリング大会に出場したり、何度も世界中を航海したりと、精力的に活動した
クレイグ・“Blackbeard”・ジェンソンは、その少々陽気すぎるユーモアのセンスや豪快な笑い声も手伝って、実に堂々とした存在感を放っている。職務外においては、物事をあまり深刻に捉えないタイプの人間のようだ。私との会話も常にリラックスした状態でオープンに話し、自分のことを「職務に熱烈で全力を捧げるタイプの男」と表現していた。正直、「職務に熱烈」という表現はなかなか聞かない[…]
強健にして武骨、登山家でありセーリング選手でもあるジェンソンは、自然の中に身を置いている時が最も自分らしくいられると話す。広大な自然が自身の適応力を底上げし、精神力、忍耐力、そして受容力を養ってくれると言う。これらの能力は幼少の頃より育んできたものなのだろう。私が「軍に入隊していなければ、どのような仕事をしていたか?」と聞くと、「海洋学者になることも考えたが、今の仕事から得られるものはまだまだたくさんある」と答えてくれた[…]
私は「冒険に目覚めたのはいつか?」と問いかけた。5歳の頃、彼は夜にベッドからこっそり抜け出し、家にあるキャンプ用品を丸ごと持ち出して家の裏手にある森に行ったそうだ。そこで2日間を過ごすと、両親が心配する前に帰宅することにした。後になって両親が、自分がどこにいて何をしていたのかを把握していたことを知った彼は、それならもっと長く森で過ごせばよかったと後悔したらしい。[…]彼の話によると、ジェンソンの曾祖父はある日突然仕事を辞め、妻と子供を置いて採金者となるべく北に向かったそうだ。ジェンソンはその曽祖父の冒険心を受け継いでいることは自覚しているものの、妻や子供を捨てるつもりは断じてないと語った[…]
現在、海賊は海軍にとって深刻な懸念となっており、ジェンソンも対海賊特別部隊に複数回参加している。だが一方で、家に帰れば自分の子供たちと海賊ごっこを楽しむこともあると言う。ジェンソンによると、海賊は平等主義者であり、レインボー部隊の作戦手法にも類似している点があるとのことだ。 […]ジェンソンは自分の役割を明確に把握した有能なオペレーターであり、それを全うすることでチームからも信頼されている。彼と海賊ごっこをして遊ぶのは、きっと楽しいことだろう
– レインボー・ディレクター、DR.ハリシュヴァ・“Harry”・パンデー